これを読めば梁枠がわかる!
設計・施工のコツを解説!

2025年3月6日更新

マンションの改修工事でエントランス部分を避けて足場を設置したい時など、
足場に開口部を作る際に使用する「梁枠」。
設計する上でもなかなか計算が厄介な部材です。

 

今回は、その「梁枠」と
Iqの梁枠4スパンについて、その特長と共に詳しくご紹介させていただきます。

目次

梁枠とは?

梁枠(はりわく)とは、足場に開口部を作る際に使用する部材です。
トラックなどの出入り口を作る時や障害物を避けて足場を設置する時などに用いられます。
 
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本来そこを支えるべき柱を無くして開口部分のスペースを確保するための部材なので、
設置の際に両端の支柱の荷重がちゃんと持つか?など計算が少し手間なのが特徴です。

ここがポイント梁枠設計の注意点

梁枠を組み込んだ設計をする際には、座屈(一定の荷重を超え急激に折れ曲がる現象)してしまわないように計算が必要です。
荷重が超えていないか、注意しなければならないチェックポイントは2点!

Check❶
 梁枠を支えている両端の支柱が許容荷重を超えていないか

 
開口部の支柱がない分荷重がかかってしまう両端の支柱がきちんと持つか確認します。
許容荷重を超えてしまっていた場合は、単管を抱き合わせて使用したり、
次世代足場Iqシステムの場合はIqフレーム補強材を入れる等して対応します。

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Check❷
 梁枠全体及び1点あたりの許容支持力を超えていないか

 下記の表は次世代足場Iqシステム専用梁枠それぞれのスパンの許容支持力です。



許容支持力
機材名
使用長
(kN/1枚)
(kN/1点)
Iq梁枠4スパン
7316
28.8 9.6
Iq梁枠3スパン
5487 12.0 6.0
Iq梁枠2スパン
3658 8.0 8.0

※Iq梁枠では2スパン・3スパンの許容支持力は古い技術基準の
2スパン=8.0kN 3スパン=12.0kN(1点あたり6.0kN)を採用しており、
4スパンからは新しい技術基準である実大試験の結果により許容支持力を決めています。

2、3スパンの梁枠に関しても
次の承認証の改定時には4スパン同様実大試験により許容支持力を決めることになるため、
大幅に許容支持力が上がります。
 
 
 
 
また、新しい技術基準では梁枠付近に両面、先行手すりを設置する必要があります。
仮設工業会発行書籍『くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準(承認編)』P.33より

古い基準では外側のみの設置でしたので、こちらも注意が必要です。

■梁枠を作業床とする場合
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Iq梁枠組み立てに関する詳細はこちら ▶Iq梁枠4スパンの組み立て基準書

梁枠設計の計算事例もダウンロードいただけます。

Iq梁枠4スパンの組み立て方と特長

ここからは次世代足場Iqシステムの専用部材、Iq梁枠4スパンの組み立て方と特長についてご紹介していきます。

Iq梁枠4スパンは2つの梁枠部材を繋げて使用します。
分割式なので、2~3トントラックでも運搬が可能なのが特長の1つです。
 

構成部材

 
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製品名

重量(㎏)
寸法(㎜)結束数
Iq梁枠4
差込側
29.5 475×3,643
受け側 28.9 475×3,643
梁渡金具 1.1 -
Iq梁枠3
35.5 360×5,487
Iq梁枠2
21.2 250×3,658
Iq梁枠1.5
16.0 250×2,743


組み立て方
❶まずは地上で梁枠4スパンを事前に組み立てます。
事前組み立て手順詳細はこちら
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❷組み立てた梁枠を足場に設置していきます。
写真で見る組み立て手順はこちら
newsletter-development-4_6.png

また、Iq梁枠4スパンは、送り出し方式で施工も可能です。
今回は送り出し方式での施工手順もご紹介します。

①事前組み立てした梁枠4スパンを支柱に設置します
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②梁渡し金具×2と幅に合ったIq手すりを組み立てます
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③②に布板材を引っ掛け、押し出すように設置します
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④抜け止め防止ピンを差し込んで完了です
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特長

Iq梁枠4スパンは914ピッチで設置できることも特長の1つです。
梁枠の上を違うピッチで組みたいなど、現場によってはメリットになります。

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また、4スパンでは梁渡し金具が取り外し式になったため、
ステージの計画において組立て方によってはホゾ(突起)が出ることなく組み立てられるようになり、
施工時の安全性が向上しました。
 
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◆Iq梁枠4スパンの特長まとめ
  • 分割式なので、2~3トントラックでも運搬が可能
  • 送り出し方式でも施工が可能
  • 914ピッチでも設置可能
  • ホゾが出ず安全性向上

まとめ

いかがでしたでしょうか。内容が盛りだくさんとなってしまいましたが、
ここまで読んで梁枠に関する疑問が少しでも解消していましたら幸いです。

タカミヤの製品は少しでも安全性・施工性が向上するよう開発~試験を行っております。
今回ご紹介したIq梁枠4スパンもFEM解析や実試験を繰り返し開発が行われました。
 
▼開発についてご興味のある方はこちらの記事もどうぞ!▼

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