地震対策の決定版!
住宅の制振装置選び方ガイド
2025年2月4日更新
これから家を購入するのに、地震対策が気になるけれど、検索すると色々な制振装置がでてきて、よくわからない、どうすればよいの?とお困りではありませんか?
ここでは、制振装置とは何かという初歩的なところから、制振装置の種類を解説します。
どの種類が適しているかわからないという方は是非参考にして下さい。
ここでは、制振装置とは何かという初歩的なところから、制振装置の種類を解説します。
どの種類が適しているかわからないという方は是非参考にして下さい。
目次
制振装置とは
制振装置とは、振動から建物を守るために壁の中に設置される装置のことです。
これらの装置は、振動を吸収したり減衰させたりして、建物の揺れを軽減する役割を果たします。
制振装置はダンパーと呼称する場合もあるので、こちらも覚えておきましょう。
種類は主に「ゴム」「オイル(油圧)」「鋼材(金属)」の3素材あります。
ひとつずつどんな性能なのかをご紹介いたします。
※制振以外にも耐震や免震といった地震対策がありますが、それにについて知りたい方はこちらをご覧ください。
これらの装置は、振動を吸収したり減衰させたりして、建物の揺れを軽減する役割を果たします。
制振装置はダンパーと呼称する場合もあるので、こちらも覚えておきましょう。
種類は主に「ゴム」「オイル(油圧)」「鋼材(金属)」の3素材あります。
ひとつずつどんな性能なのかをご紹介いたします。
※制振以外にも耐震や免震といった地震対策がありますが、それにについて知りたい方はこちらをご覧ください。
ゴムダンパーとは
ゴムダンパーとは、粘弾性の特殊なゴムを使用した制振装置です。
ゴムの伸びて元に戻ろうとする性質を利用し、振動をおさえます。
しかし、ゴムの特性上、気温の影響を受けてしまいます。
ゴムの伸びて元に戻ろうとする性質を利用し、振動をおさえます。
しかし、ゴムの特性上、気温の影響を受けてしまいます。
基本的にゴムは、寒いところでは縮み、暑いところでは伸びてしまうという性質があります。
こういった気温による伸び縮みを繰り返すことで、性能が変化したり、劣化してしまうことがあります。
気温が一定であれば、繰り返しの地震に対して効果が高いという強みがありますが、気温差が激しい環境では選ぶのを避けたほうがいいかもしれません。
また、ゴムダンパーには一般的なゴムではなく、高減衰ゴムが使用されており、振動や衝撃を一般的なゴムより吸収できるような仕組みになっております。
気温が一定であれば、繰り返しの地震に対して効果が高いという強みがありますが、気温差が激しい環境では選ぶのを避けたほうがいいかもしれません。
また、ゴムダンパーには一般的なゴムではなく、高減衰ゴムが使用されており、振動や衝撃を一般的なゴムより吸収できるような仕組みになっております。
▼下図参考

気温差が少ない土地でご検討であれば、ゴムダンパーがおすすめです。
オイル(油圧)ダンパーとは

オイル(油圧)ダンパーとは、シリンダー内部に充填されているオイルの抵抗を利用した制振装置です。
オイルダンパーは、中にピストンという部品が入っており、これが動くことによって、オイルがピストンのまわりを流れ、振動を抑えられる仕組みです。
車に詳しい方であれば、車のサスペンション部分のショックアブソーバーと同様というとお分かりいただけるかもしれません。
このようなオイルをつかった制振装置では、小さな揺れから効果を発揮することが出来ます。
しかし、オイルダンパーは強度が低いので、他のダンパーに比べて壁の量が多く必要になります。
オイルダンパーは、中にピストンという部品が入っており、これが動くことによって、オイルがピストンのまわりを流れ、振動を抑えられる仕組みです。
車に詳しい方であれば、車のサスペンション部分のショックアブソーバーと同様というとお分かりいただけるかもしれません。
このようなオイルをつかった制振装置では、小さな揺れから効果を発揮することが出来ます。
しかし、オイルダンパーは強度が低いので、他のダンパーに比べて壁の量が多く必要になります。
小さな揺れにも対応できるのが魅力的なポイントですが、
もし壁の少ない、開放感のある家を目指している場合は、注意が必要です。
もし壁の少ない、開放感のある家を目指している場合は、注意が必要です。
オイルダンパーイメージ

鋼材(金属)ダンパーとは
鋼材(金属)ダンパーとは、鋼材の曲がる性質を利用した制振装置です。
タカミヤの鋼材ダンパーを例に挙げると、下図のようにデバイス部分が変形して、エネルギーを吸収します。
タカミヤの鋼材ダンパーを例に挙げると、下図のようにデバイス部分が変形して、エネルギーを吸収します。
▼参考図

鋼材(金属)ダンパーは、ゴムやオイルと比べてシンプルな作りになっているため、コストパフォーマンスが抜群であることが特徴です。さらに、温度変化や時間の経過で劣化しにくい為、耐久年数も100年程度あります。
また、耐震性が認められている製品が多くあり、耐震と制振の2つの機能で地震から住宅を守ります。
金属疲労が心配な方もいらっしゃると思いますが、各社企業努力により繰り返しの変形にも耐えられる仕組みを取り入れています。
(震度2や震度3程度の地震では金属疲労は起こりません)
地震対策も気になるけれど、予算はほかの部分に充てたい!という方は、コスパのいい鋼材ダンパーがおすすめです。
また、耐震性が認められている製品が多くあり、耐震と制振の2つの機能で地震から住宅を守ります。
金属疲労が心配な方もいらっしゃると思いますが、各社企業努力により繰り返しの変形にも耐えられる仕組みを取り入れています。
(震度2や震度3程度の地震では金属疲労は起こりません)
地震対策も気になるけれど、予算はほかの部分に充てたい!という方は、コスパのいい鋼材ダンパーがおすすめです。
まとめ
制振装置の主な素材は「ゴム」「オイル(油圧)」「鋼材(金属)」の3種となりますが、
制振装置自体は、メーカーごとに数多くあり、それぞれのメリットやデメリットもあります。
今回の解説は素材ごとの大まかな特徴ととらえていただき、次のステップで、気になった素材のメーカーを順にみていくといいかもしれません。
自分にあった制振装置は何なのか?もう調べたくない、すぐ相談したい!という方は、ぜひこちらよりご質問下さい。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。
2019年に発刊された「建築基礎構造設計指針」、2022年に発刊された「基礎部材の強度と変形性能」、それらを踏まえた設計例が2024年に出ました。
2019年に発刊された「建築基礎構造設計指針」、2022年に発刊された「基礎部材の強度と変形性能」、それらを踏まえた設計例が2024年に出ました。
日進月歩変わりつつある杭基礎の設計環境に対応するべくこのプログラムも更新を続けていきます。
少しでも建設会社、設計事務所、杭メーカー、杭施工会社の技術者の方の技術検討のお役に立ちたいと考えております。
その検討をしていく中でぜひCP工法、及びCTP工法の使用もご検討して頂けましたら、幸いでございます。
お困りごとやご相談がございましたら、何なりとお問合せ下さい。
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